瀬戸質店の願い
私ども、株式会社瀬戸が今の地東京、世田谷に質屋を開業し、60年以上がたちました。質屋として、お客様のお役に立てることが私たちの一番の喜びであります。
質草となるものさえお持ちいただければお気軽に、安心してご利用いただける質屋を目指して日々努力しております。
瀬戸 悠仁郎
お客様とつむぐ物語
質屋をご利用いただくお客様にはそれぞれのドラマがあり、そのドラマの脇役として私ども、株式会社瀬戸は参加させていただけたらと思っております。
実際にあった瀬戸質店とお客様の物語をご紹介しましょう。
社員のお給料と社長の時計
ある会社の社長様、急激なビジネス環境の変化に会社の資金繰がピンチになりました。なんとしてでも社員のお給料だけは遅配したくない、そこで思いついたのがコレクションの腕時計でした。景気の良かった時期に集めた大事な時計。手放すのが辛い愛着のあるアイテムばかりです。しかしそれが入手できたのも従業員のお蔭、そう思い当って質入れにいらっしゃいました。
その話を知った社員さんたち、社長の思いに心を打たれ全員で会社を盛り返したそうです。
皆さんの頑張りで腕時計を受けだすことができた社長さんから、そんな話を伺い、私たちも目頭が熱くなりました。
時々しか会えない孫だから
一人暮らしの常連のミセス。お孫さんに何か買ってあげるのが楽しみです。ただ、年金支給日近くにお孫さんが遊びに来ると、ちょっと手元が心細い。そんな時にきまって金の指輪を質入れにおいでになります。
「年金が入るまで、ちょっとの間ね」とおっしゃって、亡くなったお連れ合いからプレゼントされた大事な指輪をお持ちになります。そして受けだされる時には、お孫さんの成長の話を楽しそうにお聞かせくださり、私たちにも幸せを分けてくださるのです。
半世紀を越えて
瀬戸質店の創業は終戦まもない1950年。平和な社会を再建しようというお客様に背を押されて一歩を踏み出しました。
その後、時代は昭和から平成に変わり、お客様も店主も代替わりしましたが、地域のお客様とのハートフルなお付き合いは変わりません。
お客様の人生をちょっとお手伝いさせていただきたい、お気軽に楽しい雰囲気でご利用いただきたい、半世紀以上もその変わらぬ思いで、より良い店舗実現のためにたゆまぬ努力を続けています。
1950年 | 現在の本社地世田谷区に創業、質屋業を営む |
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1951年 | 有限会社瀬戸質店設立 |
1985年 | 日本ではじめて、デパートの中に質屋オープン。同時に小売部門レセットを発足 |
1995年 | 有限会社瀬戸質店から株式会社瀬戸へ組織変更。 同時に、小売部門 株式会社レセットとして独立オープン。 |
1997年 | オリジナルブランド LaSept 誕生 |
1999年 | インターネット 通販サイトを開設 |
設立当時の店舗
海外からのお客様も
瀬戸質店には海外からも多くのバイヤーさんが買いに来られます。希少品の取り揃えや、品質が評価され、定期的にご連絡を頂戴するお客様も少なくありません。
1992年にはジャパンタイムズでも取り上げられ、大きな反響もありました。
新しいスタイルの質店登場
瀬戸質店はまるで空港の免税店のようだ。若い女性を引き付けるブティックのように、ガラスのショーケースには高価なバッグや腕時計、ジュエリーが並んでいる。同店ではブランド品を質入れしたいお客様に速やかに融資するだけでなく、お得な価格で高級品を買いたいお客様にも人気だ。
70年代の消費者金融が普及により、60年代には1800件ほどあった東京の質店も、いまでは850件に減っている。そんな中、1985年、瀬戸質店はそれまでの店舗から道を隔てた場所にある、デパートの中に移転。暗い路地裏に人目を忍んで通うような、質店に対するイメージを一新したのだ。
基本的に質店ではフライパンから衣服にいたるまで何でも受け入れるが、瀬戸質店では主にブランド品を取り扱っている。おりしも、バブル景気が到来し、瀬戸質店のこの決断は大きな成功となった。新装開店後は、クリスマスやホワイトデーの後など、多くの若い女性がボーイフレンドからの高価なプレゼントを持ちこむようになったのだ。景気が低迷する現在においても、若い世代は裕福であり、彼らのブランド品に対する信頼は揺らいでいないと瀬戸は言う。
(記事の抜粋)
メディアでも取り上げられています
半世紀を越えて三軒茶屋で地域の皆さんからのご信頼をいただいている瀬戸質店は、今もさまざまなメディアで紹介されています。